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2015年夏合宿報告

2015年10月23日 11:51
とうとう我々東京学芸大学にも秋がやってきました。大変遅くなってしまい申し訳ありませんが、ここで夏合宿のご報告をさせていただきます。今年の夏合宿は昨年度の湯河原から変更し、千葉県白子海岸で行いました。参加者は学部1年生6名、2年生4名(1名途中離脱)、3年生4名(2名途中参加)、4年生1名。さらに、現在京都大学大学院に所属する岡久さん、東京学芸大学大学院に所属する小林さんの両名と顧問である白勢彩子先生にもご参加いただきました。今回のテーマは、自分の研究・発表に向けた準備ということで、分野のグループごとに協力しあいながら発表準備や議論が行われました。初日は主に2年生が発表。夜には、院生のお二方がそ

5月18日(月)、6月1日(月)塚本 【レビュー】中嶋香緒里(2003)「書き分け課題における学習者の相手意識と言語的調整」

2015年07月03日 23:21
 更新が遅くなり、申し訳ありません。5月18日、6月1日の発表のレビューです。 昨年から敬語に興味を抱き、自分なりに関連する論文や文献などを読んでいく中で、中嶋(2003)と出会いました。論文は、中学生、高校生を対象に「国際交流会の招待状」を、①同年代の日本人、②同年代の外国人留学生、③他校の教師、の三種類の相手に向けて書く、という課題を行ない、それぞれの書き分けの特徴を見ていくというものでした。私が最初に敬語に興味を抱いたのも、相手の年齢や親密度、状況等によって、使用する敬語にはどのような変化が見られるのか、という疑問からであり、この論文はその疑問の答えに迫れるのではないかと考え、今回の発表

5/25(月)、6/8(月)野上【レビュー】延与由美子(2012)「若い世代の尊敬語・謙譲語使用意識とジェンダーに関する一考察」

2015年07月01日 10:42
大変遅くなってしまい、申し訳ございません。前年度から若い世代(特に生徒)の敬語使用について興味を抱いていました。前年度用いた大石初太郎の論文で、性差について考察されていたことからこの観点からも考えてみたいと思い、「敬語×ジェンダー」のフィールドで勝負したいと考えました。しかし、このフィールドの研究はされつくしているのかする意義を見いだせないのかわかりませんがほとんどなされておらず(主観です)、一度触れてみたいと思い延与氏の論文を取り上げた次第です。延与氏の調査は、「ロールプレイ」という手法をとっています。自分が敬語を使用すべきある場面に遭遇した時に発する言葉と、自分が異性だった時に同様の場面で

5/18(月)相澤正夫(2012)『方言意識の現在を捉える─「2010 年全国方言意識調査」と統計分析─』 岩根【レビュー】6/1(月)方言・標準語の使い分けに関する調査と考察

2015年06月30日 22:33
更新が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。5/18、6/2の発表のレビューです。まず今回の発表では、方言に対する意識がどのように変化してきているかを調査・分析していこうと思一週目の発表では、相澤正夫(2012)『方言意識の現在を捉える─「2010 年全国方言意識調査」と統計分析─』を用いての要約発表を行いました。この論文では、「2010 年全国方言意識調査」の結果を、’クラスター分析法’と’潜在クラス分析法’という二つの方法を用いて分析・考察がされていました。二週目の発表では、先ほどの相澤正夫(2012)の論文と、徳川宗賢・真田信治...

5/25(月)・6/8(月) 矢野 【レビュー】 立川和美(1989) 「中心文およびトピックセンテンスに関する再考察―中核文設定の提案―」

2015年06月29日 05:47
 更新が遅くなってしまい申し訳ございません。5月25日、6月8日の発表のレビューです。  今回の発表も一年次、二年次に引き続き文脈読解力、文章の読解のプロセスを見ていくことを目標としており、一年次は要約文で用いられている語について、二年次は佐久間(1989)における残存認定単位について調査を行ってきました。今回は、〈文章の中で重要な文を見出す〉という点から、立川和美「中心文およびトピックセンテンスに関する再考察―中核文設定の提案―」(1989)を扱いました。    論文では、文と文章の間の単位である「文段」の中核的な情報をまとめる「中核文」を指摘する際には、反復表現・指示表現・叙述表

4/27(月) 岡【レビュー】句読点から読み直す「ごんぎつね」

2015年04月30日 19:08
2015年度第3回プレゼミでは、句読点をあつかいました。教育出版の4年から6年までの読点を分析して作成した読点挿入基準表(仮)をもとに、「ごんぎつね」の読点分析および考察を行いました。「ずーっと、ずっと、だいすきだよ」「カレーライス」の分析をしたときには基準が分からないまま終わってしまった〈引用を示す助詞「と」の後に挿入される読点〉について、今回は〈「と」に動詞が接続する場合は読点を挿入せず、動詞以外が接続する場合は読点を挿入する〉という結論に達しました。格助詞「が」の後に読点を挿入する場合としない場合については、主語と述語の距離が関係するようですが、引き続き検討していきたいと思います。今後は

2014年度後期納会を行いました!

2015年03月06日 19:06
 先月、後期納会が行われました。 いつもお世話になっていたお店が閉店してしまったため、コンパ係のおもちが新しいお店を見つけて来てくれました。なんだかとても楽しかったように記憶しています。久々に話したな~という人がいたのは残念!普段からもっと話していきたいですね。このゼミは扱う分野が広いので、わからないことがあって当然。どんどん発言していこう‼まあ、私が最近ゼミに行けてなかったのがあの人たちと話せていない要因なんですけどね。 そしてゼミに行けてなかったのに納会だけひょこっと参加してみると、そこには素敵なプレゼントをくれるゼミ員の姿があったのでした。代替えでもあったのですね。1年間ありがとうござい

2/2(月)野上【レビュー】大石初太郎(1979)「性別・年齢別と敬語使用」

2015年02月16日 20:55
今回の発表では、学生と社会人の敬語使用の実態を比較調査した大石(1979)の論文を使用しました。そもそも個人的には学生よりも児童生徒の敬語使用に興味があり、当初はその視点から論文を探したのですが、大石(1979)を参考にアンケートを実施している論文が多いことや、大石(1979)の考察が最も丁寧であったことなどを鑑みて、今回はこの論文を選定しました。前述したように、この論文は専修大学の学生と大石初太郎の敬語講義受講者である成人女性に対し、敬語使用に関するアンケートを行い、その結果及び分析をまとめたものです。内容としては、X先生にかかわる動詞が含まれる8つの文を項目として設定し、それぞれ(A)親し

1/26(月)坂本【レビュー】村上敬一(2008)「香川県東讃地域における高校生の方言意識」

2015年02月01日 19:14
今回の発表をするにあたって、方向性を決める際に、それぞれの方言に対して抱くイメージの共通性や想起されやすい方言とそうでない方言の違いについて興味を抱き方言イメージに関する研究をしていこうと考えました。そこで、方言に対する意識調査の基本を今後の研究を進めるための手がかりにしたいと思い、村上(2008)を用いて発表を行うことにしました。瀬戸内海東部、香川県東讃地域では瀬戸大橋開通などにより、生活基盤が大きく変化しています。今回はその地域にある英明高校と県立三本松高校で行った方言調査から、自分の方言に対する評価、関西方言に対する評価・意識と使用の実態、標準語・共通語と方言の使い分け意識についてみてい

1/19(月) 塚本 【レビュー】坂本恵(1999) 「『敬語表現』の意味するもの」

2015年01月20日 23:37
こんにちは。今回の発表にあたり、以前から興味のあった敬語に関する様々な文献を読む中で、敬語の奥深さに改めて魅力を感じました。そこで私が最も興味をもった「敬語表現」について、坂本(1999)を用いて発表を行うことにしました。この論文では、「敬語表現」とは広く人や場に配慮したすべてを表し、「敬語表現」の基本的な働きや配慮の表し方について考察しています。敬語は、年齢上・立場上・役割上の上下関係を表したり、相手から恩恵を受けていると積極的に表明したり、決定権を常に相手にゆだねることなどで、配慮を示すものです。また、双方向で敬語を使い合ったり、話の枠組みを考えて、文脈の中で敬意を示したりする配慮の方法も
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